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3-14.運営指導の通知がキター(゚∀゚)!「これだけは要チェック」2.実践編

介護事業所へ運営指導の通知が来たら要チェック✅
最近の運営指導は、実施件数が増えて、確認内容は効率化へ

【介護事業所のための運営指導解説コラム2.実践編】

運営指導シリーズコラム2

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近年では新型コロナなどの感染症や自然災害を踏まえて、介護事業所への運営指導(実地指導)の実施件数が増えてきている一方で、運営指導の確認内容は短時間・効率化へ転換する動きとなっています。
このコラムでは引き続き、介護事業所への運営指導について、厚生労働省が示す運営指導マニュアルを元に、最新版にアップデートするポイントや確認点を解説していきましょう。
介護事業所への運営指導の通知が来たら要チェック2.実践編
続いて運営指導に関する実践編として、具体的な指導の実施方法などが示されていますので、その要点をピックアップします。

最新版の運営指導マニュアルより2.実践編
・指導の実施計画
・集団指導の実施
・運営指導(実地指導)の実施
・指導の標準化・効率化


指導の実施計画

介護事業所への運営指導は、「支援型の行政指導」であり、計画的に実施されます。管轄する自治体は、毎年度ごとに指導要綱・実施方針を策定して、次のように組み合わせて行います。

  • 集団指導(制度やルール、最新情報などの情報提供)
  • 運営指導(実地調査で訪問して、運営状況や法令順守の確認)

各年度における集団指導又は運営指導は、何に焦点を当てるのか(重点事項)、運営指導の対象となる介護事業所の実施数およびその選定理由等、その年度の具体的な実施方法等を定めた実施方針が策定されます。

介護事業所としては、計画の段階で「いつ、どのような内容が対象になるのか」を把握して、早めに準備を進めることが大切です。


集団指導の実施

集団指導は年1回以上、管轄する都道府県や市区町村が開催します。

  • 対象:介護事業所の管理者や責任者
  • 内容:介護報酬の改定、運営規程や重要事項、最近の事例紹介など
  • 方法:会場型の講習、オンライン配信、資料配布など

なお指導内容については、介護事業所の種類や地域の実情や課題等により異なりますが、おおむね以下の内容が考えられます。
(参考)集団指導の内容として想定されるもの
(参考)集団指導の内容として想定されるもの
自治体は、これらの情報を確実に伝えることが責務とされているため、介護事業所側も必ず確認・共有しておきましょう。
またオンラインの場合であれば、会場型の講習と同様に、介護事業所の担当者が、自治体関係者と交えた対話ができることが望ましいと考えられます。


運営指導(実地指導)の実施

運営指導は、原則として自治体職員や受託者が介護事業所を訪問し、サービスや運営体制、報酬請求の状況などを確認します。
運営指導の主な流れ
運営指導の流れ1運営指導の流れ2

  • 通知:実施予定日の約1か月前に連絡あり
  • 事前準備:自己点検シートの作成、必要書類の整理
  • 当日:面談方式での確認(人員や設備、運営体制、報酬請求の状況)
  • 終了後:必要に応じ改善指導や報酬請求の是正を求められる
    フローチャート

📌 最近の運営指導の標準化・効率化
・内容確認は「確認項目・確認文書」に限定(過剰な提出要求をしない)

・一部の内容確認は、オンライン会議でも対応が可能
・確認する文書は、紙の印刷物でなく、電子データでの提示も認められる

このように最近の運営指導での内容確認は、介護事業所の負担軽減にも配慮されつつ実施されます。

また介護保険の事業所として指定を受けていない有料老人ホーム等に併設した訪問介護等の事業所がある場合や、事業グループを形成するなどして同一敷地又は近隣に事業所がある場合は、いくつかの事業所を併せて実施するなど、効率化が図られます。

その他にサービスの質の向上や人権に配慮して、次のような項目もチェックされます。(サービス種別に応じて)
・ケアマネジメント・プロセス
・高齢者虐待への対応
・身体的拘束等の適正化


指導の標準化・効率化

このように厚生労働省の運営指導マニュアルでは、運営指導の全国的な標準化と効率化が定められています。

  • 標準化:全国どこでも同じ「確認項目・文書」でチェック
  • 効率化:所要時間の短縮(平均3時間程度)、自己点検シートの活用
  • ICT活用:オンライン指導や電子データの閲覧を推奨
    「標準化・効率化」イメージ

これにより、介護事業所は過度な書類作成の負担から解放され、自治体もより多くの介護事業所への内容確認が対応できるようになります。

運営指導2.実践編のまとめ

ここまでの運営指導マニュアル2.実践編で重要なのは、

  • 事業所は自己点検と事前準備を徹底すること
  • 集団指導と運営指導を「一体の流れ」として理解すること
  • ICTや標準化の仕組みを前向きに活用すること

運営指導は罰則ではなく、介護事業所の質の向上を目的とした「伴走型のサポート」です。
日常的な業務に自己点検の習慣を組み込み、安心して運営指導に臨める体制づくりを心がけましょう。
運営指導を受ける介護事業所にとっては、制度やルールなどの理解を深めて、適切な介護サービスの事業運営を続けるための機会とも言えますので、あらためてチェックしておきましょう。
続くコラムではサービス種別ごとに、確認項目をピックアップしていきます。
》》》次のコラム (準備中)


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