なぜシステム受付が停止されたのか

令和7年（2025年）3月以降に終了した会計年度分の経営情報報告について、
厚生労働省が運営する経営情報報告システムは システム改修のため一時的に受付停止 となっています。
このシステムは、介護保険制度に基づき全ての介護サービス事業所が経営情報を報告するためのオンラインツールであり、報告期限は原則として 会計年度終了後3カ月以内 が求められていますが、今回の改修により受付が一時的に停止されています。

出典：厚生労働省「介護サービス事業者経営情報データベースシステム」より引用・編集

受付停止中の報告対応はどうすべきか

システム受付が一時停止している間、経営情報の報告自体が行えないため、介護事業所は 慌てて提出する必要はありません。
停止中に入力や提出ができなかった場合は、システム再稼働後に 「再届出機能」 を使って報告や修正が可能になります。

システム再開後の手続き（再届出）

システムが再開した際には、次のような方法で報告や修正が可能となります。

• システムの「再届出機能」より該当会計年度の報告を行う

• 登録済みデータの修正や追加報告も再開後に対応可能

再届出機能は事業年度ごとに用意され、受付停止期間中に対応できなかった分も遡って処理できます。

介護事業所が今すぐできる準備

システム改修の間に対応を進められるポイントを整理すると、以下のようになります：

1. 経営情報の整理（Excel等）
   報告用データ（基本情報・会計・人員情報など）を整理しておくことで、再開後の手続きがスムーズになります。

2. データ管理テンプレートの整備
   法人・拠点ごとに統一した管理表を用意し、定期的に更新・見直しを行う体制を整えましょう。

3. 内部業務フローの確認
   経営情報の担当者や提出責任者を明確にし、再届出時に即対応できるよう 内部フローを整備 しておくことが重要です。

   経営情報の報告には、エクセルで管理しておくと便利！

   経営情報の報告は、介護事業所の基本情報に加えて、事業収支や人事労務に係る内容が含まれるため、エクセルで管理しておけば、その後のシステムでの登録もスムーズに行えることになり、さらに社内での情報連携や引継ぎにも活用できるメリットがあります。
   
   経営情報の管理表（エクセルの見本例）
   このように経営情報を整理/集約する管理表があると便利

2026年版「経営報告の解説コラム」でも、エクセルでのまとめ方や要点を紹介していますので、参考にご覧ください。
解説コラム　2-18.　2026年版「経営報告の解説コラム」 | ステップ2：経営情報の用意

システム改修中の注意点

• 受付停止中は、システム上で報告操作自体ができません

• 期限内に対応できない場合でも、ペナルティには直結しない運用 となっています

• 再開後は、運用通知やメール連絡を確認し、速やかに再届出を行いましょう

まとめ｜受付停止期間の賢い対応

事業所が対応すべきポイントは次のとおりです。

• 経営情報の準備・管理を完了しておく

• 再届出機能に備えて内部フローを整備

• メールや厚労省通知をこまめに確認

システム停止は一時的なものであり、再開後の対応準備を進めることで、報告業務を確実に進められます。