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5-5.もうすぐ始まる「介護情報基盤の第一手」解説コラム|アプリの申請(ステップ1)

ステップ1. はじめに|アプリ申請の“前提”を押さえる

介護事業所さんの目線で、事前に準備しておくアプリを解説

もうすぐ始まる「介護情報基盤の初手」解説コラム

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― 介護情報基盤と導入準備をわかりやすく解説 ―
2026年度からはじまる、介護情報基盤の仕組みやプラットフォームについて、厚生労働省のホームページや国保中央会のポータルサイトにもその利用に向けた情報がアナウンスされています。

介護情報基盤を利用する第一歩として、「介護保険資格確認等WEBサービス」の導入が前提となり、そのためのアプリケーションや初期設定が必要となります。
この仕組みは、介護分野でマイナンバーカードを用いて、利用者さんの介護保険資格をオンラインデータで、確認できるようにするもので、従来の介護保険証(介護保険被保険者証、限度額適用認定証)の替わりになるものです。(*)厚生労働省では、2025年度以降の運用を目指して、マイナンバーカードと介護保険証を一体化させる方針

医療分野では既に、マイナンバーカードと健康保険証が一体化された「マイナ保険証」を基本とする仕組みとなり、健康保険証の情報を「オンライン資格確認」へ移行する動きがはじまっているため、この仕組みの介護版として、「介護保険資格確認等WEBサービス」を利用していくことになります。

これらの制度やシステムの表現では、「アプリケーション:アプリ」や「マイナンバーカード:マイナ」、「介護保険資格確認等WEBサービス:介護WEBサービス」のように、省略した表記や言葉も使われますので、適宜、読み替えてください。

◆このコラムではアプリの申請までの手続きを解説
大きく3つのステップに分けて、フォーカスしてきます。
ステップ1.はじめに
・アカウント情報の確認
・パソコン・スマホの準備
・アプリの申請(ステップ1)のまとめ
ステップ2.機器等の事前準備(以降のコラムにて解説)
ステップ3.アカウント登録・事前設定(以降のコラムにて解説


ステップ1.はじめに

アプリ申請に向けた“最初の準備”
2026年度から本格的に運用が始まる「介護情報基盤」。これは介護保険資格確認や給付管理の電子化を進めるプラットフォームであり、今後の介護と医療やヘルスケアに広がるDX化に欠かせない仕組みとなるものです。

そしてこの介護情報基盤の利用の前提にあたるのが、マイナ資格確認アプリの利用申請と初期セットアップです。
このコラムでは、介護保険資格確認等WEBサービス(以下「介護WEBサービス」)のセットアップ手順書をもとに、導入時の“最初のポイント”である アカウント情報の確認 とパソコン・スマホの準備を解説します。別紙 セットアップ手順書セットアップ手順書について出典:介護情報基盤ポータルサイトより引用・編集


アカウント情報の確認

まずアプリ申請と初期セットアップには、いくつかアカウント情報が必要となります。
最初にこれらを揃えておかないと、途中で作業が止まるケースが多く、重要な事前準備といえます。アカウント情報の確認出典:介護情報基盤ポータルサイトより引用・編集

① 電子請求受付システムのアカウント
セットアップ手順書でも「事前確認が必須」とされている情報です。
・ユーザID(例:KJから始まる12桁の英数字)
・パスワード
・セキュリティコード(設定している場合)
このユーザIDを使って、まず事業所ユーザとして介護WEBサービスへログインします。
その後、管理者ユーザの登録など、必要なアカウント設定を進めます。

② マイナ資格確認アプリのユーザ設定情報
マイナ資格確認アプリを利用する 端末ごとに1つずつ発行される情報 です。
・利用申請は 介護情報基盤ポータル のマイページから実施
・発行されたアカウント情報は、アプリの初期設定、事前設定で使用
・PC・スマホ・タブレットなど、利用する端末の数だけ必要
*アカウント情報には、似たような表記や表現もあり現場で混乱しやすいため、それぞれ区別して用意しましょう。


パソコン・スマホの準備

次にアプリ申請と初期セットアップを行うためには、事業所で使用するパソコンやスマホなどの動作環境が適切であるかを確認する必要があります。パソコンの準備出典:介護情報基盤ポータルサイトより引用・編集

① パソコン(PC)
・Windows 11 がインストールされていること
・インターネット接続が可能であること
・Microsoft Edge が利用可能であること
特にパソコンの基本操作(OS)がWindows11に限定されている点は重要です。
Windows10の機器を使用している場合は、早めに更新を検討する必要があります。

② ICカードリーダー(PCでマイナンバーカードを読み取る場合)
・マイナ資格確認アプリ対応の機種であること
・対応機種一覧は手順書記載のリンクで確認可能(医療機関等向けポータルサイト)
医療機関等向けポータルサイト(更新)【お知らせ】マイナ資格確認アプリを利用する際に必要な機器について
https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0011081

③ スマートフォン・タブレット(併用する場合)
・NFC対応機種であること
(※NFC=かざしてカード情報を読み取る無線通信規格)
・iPhoneの場合は、App Storeからアプリがインストールできること

④ 電子証明書の準備
電子請求受付システムで使用する電子証明書が、すでにPCへインストールされている必要があります。


アプリの申請(ステップ1)のまとめ

最初に整えておくべき“2つの前提”
1. 必要なアカウント情報が揃っていること
2. パソコン・スマホなどの利用機器が整っていること
この2つがそろって、マイナ資格確認アプリの利用申請と初期セットアップなどの作業にスムーズに進むことができます。

最初の準備は複雑に見えますが、ポイントさえ押さえれば確実に進められます。
次回のコラムでは、機器等の事前準備について、詳しく解説していきますので、お待ちください
》》》次のコラム 5-6.もうすぐ始まる「介護情報基盤の第一手」解説コラム|アプリの申請(ステップ2)(準備中)


出典・参考情報
厚生労働省「介護情報基盤整備事業」関連通知
国民健康保険中央会「介護情報基盤ポータルサイト」
国民健康保険中央会「介護情報基盤ポータルサイト」セットアップ手順書、導入準備作業手引き、導入準備作業(詳細フロー)