2026年対応|介護サービス事業所向け
ステップ2 応用編|Excelデータからファイル形式へ変換する手順

《《《前のコラム 2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ2:経営情報の用意 基本篇
介護サービス事業所が経営報告を実施する際に、ステップ1(GビズID取得)、ステップ2(経営情報の用意)を終えた後は、 システムへ登録するためのデータ変換 が必要になる場合があります。
このコラム記事では、Excel等で管理してきた経営情報を、介護サービス事業者経営情報データベースシステムの「ファイル登録版」で効率的に報告するためのデータ構造・変換手順・注意点を具体的に解説します。
ただしこの応用編は、データやシステムに詳しい方向けなので、その情報やデータの取り扱いに留意してもらい、経営情報の報告については、各自の介護事業所が責任を持って手続きしてください。
※この応用編は、データやシステムに詳しい方向けです。
Excel管理表をファイル版報告に活かす意義
ステップ2で準備した経営情報は、単にシステムの画面にひとつずつ入力するだけでなく、ファイル登録版(CSV形式等)に変換することで、以下のメリットがあります:
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入力作業の効率化
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入力ミスや転記ミスの低減
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複数拠点・複数事業所の一括処理が可能
ファイル登録版は、特に複数サービス種別を展開している法人や、会計・人事データが大量にある場合に有効です。
経営情報データのファイル構造(IF01/IF02)
介護サービス事業者経営情報データベースシステムのファイル登録版で扱う主なデータは、次の2種類です。
(1)IF01:損益計算書等データ
このファイルは、法人・事業所の基本情報と会計データ を含みます。
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法人・事業所名称、所在地
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会計項目(介護事業収益・費用など)
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勘定科目別数値
管理表(Excel)からこのIF01データを抽出・整理し、CSV形式 に変換することが基本です。
(2)IF02:届出対象事業所データ
このファイルは、基本情報とサービス種別ごとの情報 が含まれます。
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法人・事業所情報
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サービス種別(訪問介護・通所介護・施設サービス等)
IF02形式は、各事業所・サービス区分ごとに整理します。
ExcelからCSV形式への変換手順
ExcelからCSV形式への変換は、次のようになります。
実際のCSVのデータ内容は、介護サービス事業者経営情報データベースシステムの仕様に合わせて調整が必要です。
① 管理表からデータを抽出
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Excel管理表で IF01(損益等)用データ を抽出
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同じく IF02(届出対象)用データ を抽出


② CSV形式で保存
Excelから「名前を付けて保存」機能を使い、CSV形式(カンマ区切り)でファイルを保存します。
保存の際は、余計な空白セルや注釈が入らないよう注意 します。
③ CSVファイルの補正(必要に応じて)
CSVファイルをテキストエディタで開き、以下の点を確認・補正します:
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余分なコンマ・空白の削除
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項目順序が仕様と一致しているか
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改行や特殊文字が入っていないか
これにより、報告データとしての 整合性とシステム適合性 が高まります。
ファイル版への登録
ここまでで生成した IF01・IF02のCSVファイル は、介護サービス事業者経営情報データベースシステムの「ファイル登録版」画面よりアップロードします。
ファイル登録版は大量データの取り込みに強く、手動入力では時間がかかるデータを効率的に反映できます。
★エクセルから変換してファイル版へ
「経営情報サポートプラン」の会員コンテンツでは、エクセルからファイル変換する見本例も紹介しています。

》》》詳しくはこちら
実務上の注意点
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CSVファイル作成時は 列見出し・データ形式 を仕様と一致させる
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会計・労務データを集約する前に、管理表で 集計ルールを統一 しておく
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法人全体で テンプレート化 しておくことで次年度報告がスムーズになる
ファイル変換は便利ですが、仕様変更や細かいフォーマット要件を確認しながら進めてください。
まとめ|ファイル変換のポイント
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Excelで整理した経営情報を CSVファイルに変換
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IF01/IF02の構造を理解して 正確に出力・補正
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ファイル版で登録することで 作業工数を大幅に削減
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多拠点・複数サービス種別でも対応しやすい
この応用編は、データやシステムに精通した事務担当者向けの手法ですが、担当者間で 標準手順を共有・マニュアル化すること で、社内全体のDX化と報告精度向上につながります。
次回コラムはステップ3になり、GビズIDやエクセルの情報を元に、経営情報BDシステムへ入力する手順をご紹介します。
》》》次のコラム 2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ3:システムで登録
◆介護事業所の経営報告の解説コラム シリーズラインナップ
2026年版「経営報告の解説コラム」イントロダクション
2026年版「経営報告の解説コラム」手続きするステップ分け
2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ1:GビズIDの取得
2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ2:経営情報の用意 基本篇
2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ2:エクセルからファイル変換 応用篇
2026年版「経営報告の解説コラム」ステップ3:システムで登録
2026年版「経営報告の解説コラム」経営報告に関するQ&A
2026年版「経営報告の解説コラム」システム改修のため受付停止
◆「電子申請のトリセツ」経営情報サポートプランは
報告するデータを用意して、システムで登録する操作やQ&Aなどを解説しています。

◆コラム記事の担当者
・高瀬 誠(コンサルタント、ソーシャルワーカー)
:公表システムサポート運営事務局
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出典(参考情報)
経営情報の報告やシステムの詳細については、厚生労働省の発表資料をご覧ください
本制度に関する厚生労働省ホームページ
・介護サービス事業者経営情報データベースシステム 説明ページ
・介護サービス事業者経営情報データベースシステム システムログイン
・介護サービス事業者経営情報データベースシステム 操作方法説明スライド
・介護サービス事業者経営情報データベースシステム 操作方法説明動画
・介護サービス事業者経営情報データベースシステム 操作マニュアル
・介護経営DBかんたん操作ガイド(画面入力版)
・介護経営DBかんたん操作ガイド(ファイル登録版)
