東京都初のドラッグストア包括「鷺宮地域包括支援センター」
ドラッグストアならでは、薬・食料・日用品・防災用品まで網羅
スギ薬局が目指した地域包括ケアのモデル事業
中野区「鷺宮地域包括支援センター」へヒアリング
東京都中野区「鷺宮」駅から徒歩2分という好立地にある「鷺宮地域包括支援センター」。
ここは全国にドラッグストアを展開するスギ薬局が受託・運営する、東京都初のドラッグストア企業による地域包括支援センターです。
2024年のオープンから1年半、地域の高齢者・家族の相談窓口として、医療・介護・福祉・生活支援を一体的に提供する役割を担っています。
その運営体制やサービス内容は
この地域包括支援センターには、ケアマネジャー・社会福祉士・保健師など専門職が在籍し、介護保険制度に基づいた支援を行います。
主なサービスは次の通りです
・高齢者や家族からの総合相談
・詐欺・悪徳商法や虐待の防止、成年後見制度支援
・ケアマネジャーのネットワーク形成・研修
・要支援1・2の方への介護予防ケアプラン作成など
》》》詳しい事業内容はこちら
中野区ならでは相談ケースは
中野区は古くからの住宅地と、戦後の都市整備と経済成長を経た産業が相まって、複雑な街の構成となっており、最近では高齢者の「独り暮らし」「社会的孤立」「ごみ屋敷化」など、生活課題が多く報告されています。
・古い集合住宅には、高齢者の独居世帯が多い
・地域の住民組織や、町内会の結びつきが弱い
・地方出身者が多く、社会的なつながりが少ない
そのようなケースで、もしもの事故や疾病が起こった時に、身近に助ける/頼れる相手もいないため、重大化してから救急搬送されるなどのケースも起こっています。
スギ薬局ならではの取り組みは
こうした背景から、中野区の地域包括支援センターは単なる相談窓口ではなく、早期的な発見や予防的なアプローチが不可欠です。
例えば、集合住宅で孤立しがちな高齢者を「見守りネットワーク」と連携して、事故や疾病が重大化する前に支援につなげる「将来予測型トリアージュ」の取り組みが進められています。
・高齢者の相談ケース分析と将来予測マッピング
・地域民生委員や住民ネットワークとの情報共有
・リスクがあった場合に、医療・介護・福祉との連携など
さらにスギ薬局ならではの強みとして、薬・食料・日用品・防災用品まで網羅する、生活支援の広がりがあります。
もしもの災害時には、地域の高齢者や介護従事者に向けた、防災拠点としての役割も期待されています。
ドラッグストアの薬剤師が「地域の身近な相談窓口」となり、地域の住民や専門職と連携する体制は、これまでの行政主体の地域包括支援センターにはない、新たな事業モデルと言えます。
(株)スギ薬局ホームページより引用・掲載
取材時のケアマネジャー:福田さんとソーシャルワーカー:堀江さん
今回のヒアリングまとめ
中野区「鷺宮地域包括支援センター」の取り組みは、東京初の「地域包括ケア × ドラッグストア」という事業モデルを提示しています。
地域の高齢者や介護従事者にとっても、今後は身近な相談窓口として、地域包括支援センターとドラッグストアとの連携が不可欠となるでしょう。
こうした「買い物」「相談」「防災」が一体化した拠点づくりは、地域包括ケアの進化形として、注目すべき取り組みです。
《ヒアリング協力先》
中野区「鷺宮地域包括支援センター」
・所在地:東京都中野区若宮3-58-10(鷺宮すこやか福祉センターの1階)
・アクセス:西武新宿線「鷺ノ宮」駅下車 南口より徒歩2分
・電話番号:03-3310-2553
・FAX番号:03-3310-1172
・受付時間:月曜日~土曜日:午前8時30分~午後5時
(日曜・祝日・年末年始は休みです。緊急のご相談は、24時間電話対応します)